ダイレクトメールの成功を導く!効果分析のデータ収集と分析方法

Yuji Ito

DM(ダイレクトメール)は個人の住所宛に送られる紙媒体の広告宣伝手法です。今回はDMを活用したデータ収集や分析方法を紹介。

そもそもDM(ダイレクトメール)とは…

DM(ダイレクトメール)は個人の住所宛に送られる紙媒体の広告宣伝手法です。しかし、DMの範囲は広く、電子メールやSNSでのテキストメッセージ配信も含まれます。日本ダイレクトメール協会の調査によれば、紙媒体のDMの開封率は74.0%、閲読率は79.4%であり、効果が期待できることが分かりました。さらに、DMの受け取り意向は過去の取引関係に左右されることも明らかになりました。以前に取引関係があった相手からのDMは受け取りたいとする割合が74.4%に対し、取引関係がない相手からのDMは17.6%と大きな差がありました。

【1. 効果分析の重要性】

ダイレクトメールの効果を最大化するには、送付後に効果測定を行い、施策の効果や費用対効果を分析し改善する必要があります。効果測定による分析と改善を繰り返すことで、集客や売上の向上に貢献することができます。ダイレクトメールの効果測定には、必要な数値や指標を把握することが重要です。

【2. データ収集のポイント】

効果的なデータ収集を行うためには、目標設定と指標の選定が重要です。具体的な収集方法や重要な要素についても詳しく解説します。正確かつ有益なデータを収集することで、効果分析の質を高めることができます。

総DM費の把握

総DM費とは、ダイレクトメール全体の施策にかかる費用。

ダイレクトメール施策を行ったコストを把握することで、効果検証を正確に行うことができます。
漏れの内容にコストを把握することが重要です。以下が算出方法になります。

総DM費=制作費+印刷費+発送準備作業費+発送費+インセンティブ費

損益分岐点

損益分岐点とは、ダイレクトメールにかかったコストを回収するために必要な受注件数のことです。

損益分岐点は、以下の式で算出できます。

損益分岐点 = 総DM費 ÷ 粗利単価

例えば、総DM費が100万円で、粗利単価が2,000円の場合は下記の通りです。

100万円 ÷ 2,000円 = 500件

顧客生涯価値(LTV)

顧客生涯価値(LTV)は、1人の顧客が企業にとって生涯にわたってもたらす利益や売上を表す指標です。顧客との取引は一度きりではなく、長期的に継続することがあります。顧客生涯価値を把握することで、長いスパンでの利益を理解することができます。

実際の生涯年数まで顧客生涯価値を測定するのは困難なため、通常は半年、1年、2年などの期間を区切って計算します。ダイレクトメールの効果測定では、LTVは受注1件あたりの費用対効果を把握するために使用されます。

たとえば、1年間のLTVを計算する場合、以下の式を使用します。

LTV = 1年間の総粗利益 ÷ 1年間の総新顧客獲得数

この計算を通じて、企業は顧客ごとの価値を把握し、ダイレクトメールの効果測定に役立てることができます。

【3. データ分析の方法】

データの整理と分類は効果的なデータ分析のために欠かせません。適切な分析手法とツールを活用することで、データから有益な情報を抽出し洞察を得ることができます。具体的なデータ分析手法やツールについても解説します。

顧客インタビュー

対面もしくは、電話でも「何をご覧になりましたか?」と聞く方法です。
その際、電話には出てもらえなかったり、対面もやり方によって、、話を聞けない場合があり、注意が必要です。

郵送やWebのアンケートを実施

商品購入またはサービスを利用した顧客に対して、きっかけや何を見て購入したか、どの程度いるのかを把握することができます。アンケートによって、顧客心理を把握するのに近づけるため、商品開発や次回のダイレクトメール訴求を改善することができます。

【4. 効果分析から改善策を考える】

効果分析から得られる洞察は、ダイレクトメールの改善に向けた重要な情報源です。分析結果から得られる考察の活用方法を紹介します。

ABテスト

ただ、DMを送付して結果を算出して終わりだけでは、意味がありません。結果に基づき、次回の施策を立てれるようデータ分析する必要があります。具体的な方法について、ABテストがあります。訴求やデザインを変えたDMを2種類用意し、反応率を比較してみるなど、ABテストを実施します。より反応率の高いデザインのDMをベースにして、次の施策を打ちながらPDCAを回し、結果に繋げることができます。

QRコードの活用

DMにQRコードを利用することで、より詳しく効果測定が可能です。アクセスログを解析することで、具体的な顧客の行動も可視化することができます。

【5. まとめ】

DM(ダイレクトメール)は制作・配送のコストが高く、時代遅れの手法と思われがちですが、実際には電子メールよりも開封率や反応率が高い効果があります。DMの効果をさらに向上させるためには、効果測定を行いながらPDCAサイクルを回し、具体的な改善策に繋げる必要があります。

その際に役立つのが、QRコードを活用したDMの効果測定です。紙媒体のDMにQRコードを添付することで、デジタル手法との組み合わせが可能となります。”あしあと”を活用すれば、顧客ごとに個別のQRコードをDMに付加することで、顧客の行動をより詳細にトラッキングすることができます。効果測定の精度や解像度が向上し、より効果的なDM施策を展開することができます。DMの効果が伸び悩んでいる場合は、ぜひQRコードを活用した効果測定を検討してみてください。新たな可能性が広がります。

Yuji Ito

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